大阪造幣局は、日本有数の桜の名所です。
大阪造幣局では春になると、「桜の通り抜け」という催しが開催されます。
2017年の今年も、134品種350本もの美しい桜をまぢかに眺めることができます。
今回は、大阪造幣局の桜の楽しみ方を徹底的に解説したいと思います。
目次
大阪造幣局の桜の通り抜けはどんなスポット?
桜の通り抜けは、「日本さくら名所100選」にも選定されるほど大人気のスポットです。
大阪府造幣局の敷地内に咲いている桜を見学できるイベントとなっています。
造幣局の敷地の通路沿いに、たくさんの美しい桜が植えられています。
その本数の多さには、圧倒されるものがあります。
満開になる春にだけ特別に、一般のひとでも入場できるように開放されているのです。
この機会を見逃さないように、しっかりとスケジュールを立てましょう。
近くでは屋台がたくさん!
造幣局の近くにある天満橋の付近では、屋台がたくさん並びます。
お花見の前や見終わった後に、たこ焼き、串焼き、スイーツ、ドリンクなどを楽しむことができます。
どんな桜が咲いている?
造幣局には、たくさんの八重桜の品種が植えられています。
そのほかにも、大きなしだれ桜や染井吉野(そめいよしの)、黄桜などが見事に開花します。
構内一面に植えられた桜は、134品種、合計350本もあります。
春風に揺れる美しい桜の数々を愛でることができます。
今年の花は「鬱金(うこん)」
造幣局では、数ある品種から毎年ひとつの品種が「今年の花」として選ばれます。
2017年の今年の花は、「鬱金(うこん)」です。
鬱金は古い歴史のある品種で、黄緑色の豪華な花びらが特徴です。
江戸時代には、京都の知恩院に咲いていたといわれています。
「鬱金(うこん)」と書いた標識がありますので、見かけたらその美しい黄緑色の花びらを眺めてみてください。
夜桜のライトアップが楽しめる
日没時間を過ぎると、ぼんぼりの光によって桜のライトアップがはじまります。
たくさんの八重桜の花びらがほのかに照らされて、鮮やかな夜桜の絶景を楽しむことができます。
もちろん昼間は昼間で、桜本来の色彩を楽しむことができます。
黄緑色をした鬱金(うこん)や淡い紫色の八重紫桜の色合いを楽しみたい方には、明るい時間帯のほうがおすすめです。
満開日はいつ?
桜には桜前線があり、気象庁が満開日を発表しています。
大阪の満開日は4月5日となっています。
しかし、この気象庁による満開日はソメイヨシノが満開になる日程です。
造幣局の桜は、八重桜やしだれ桜などの遅咲きの桜がメインですので、開花日と満開日はソメイヨシノよりも遅くなります。
ですので桜の通り抜けの開催日は、満開の桜が見られるように少し遅めに設定されています。
開催期間と入場時間
大阪造幣局の桜の通り抜けには、開催期間があります。
2017年、今年の開催期間は
4月11日(火曜日)から4月17日(月曜日)まで
となります。
この期間のどの日でも、存分に桜を楽しむことができます。
ただし4月17日あたりになると、構内のソメイヨシノは散り始めていると予想されます。
ソメイヨシノも楽しみたい方は早めに出向くのがおすすめです。
また、休日よりも平日のほうが混雑しませんので、ゆっくりお花見をしたい方、人ごみが苦手な方には平日がおすすめです。
入場時間
入場時間は、以下のとおりです。
平日は午前10時から午後9時まで、
土曜日と日曜日は午前9時から午後9時まで
【地図あり】場所とアクセス
大阪造幣局の住所は、530-0043 大阪市北区天満1-1-79です。
造幣局の南門(天満橋側)から北門(桜宮橋側)へ、560メートルほど一方通行で通り抜けます。
周辺には車を駐車するスペースもありませんので、駅から徒歩で行くのがよいでしょう。
駅からのアクセスは分かりやすいですし、観光客がいっせいに造幣局へ歩いて向かいますのでほぼ迷うことはありません。
・地下鉄谷町線、または京阪本線で行く場合
天満橋駅から歩いて15分ほどで到着します。京阪東口の2号出口をでてください。
・JR東西線で行く場合
大阪天満宮駅のJR2号出口より、歩いて15分ほどで到着します。
大阪城北詰駅ですと、3号出口より歩いて15分です。
お花見にあたっての注意点
お花見を楽しむためには、いくつかの注意点があります。
1.宴会はできません
この桜の通り抜けは造幣局の構内にありますので、桜の下で宴会をすることはできません。
とはいえ敷地内はかなり広いので、存分に桜を眺めることができます。
2.一方通行になっています
基本的には、一方通行になっています。
観光客で混雑しますので、敷地内をぐるぐる回るのはむずかしそうです。
3.自撮り棒は控えましょう
観光客でごった換えしていますので、自撮り棒で写真を撮るのは控えましょう。
写真を撮りたいときは、近くにいる方にお願いしてみるのもよいでしょう。
4.花や枝にむやみに触らないようにしましょう
桜の枝などをむやみに持つと折れてしまうことがあります。
あまり桜に触れないように注意しましょう。
5.飲食は禁止です
近くに屋台がありますが、食べながらお花見をすることはできません。
構内では飲食禁止となっていますので、食べ終わってから見学しましょう。
造幣局の歴史
江戸時代の天保・弘化時代に、伊勢国津藩を治めていた大名の藤堂家が、大阪に蔵屋敷を置いていました。
この蔵屋敷に藤堂家はたくさんの桜を植えました。
この場所が、いまの造幣局なのです。
明治時代になると、この藤堂家の蔵屋敷は一部が没収されて、造幣局として整備されました。
また、造幣局が設置されてからも、新たに桜が植えられて本数を増やしていきました。
そして明治16年。
当時の遠藤謹助局長が一般のひとびとにも構内の桜を楽しんでもらえるように開放し始めたのが「桜の通り抜け」のはじまりです。
桜の通り抜け貨幣セット
造幣局では、「桜の通り抜け貨幣セット」も会場で購入することができます。
この貨幣セットは、5百円から1円までの6種類のコインと純銀製の年銘板1枚がセットになっているものです。
2017年は、カバーケースのデザインに今年の花である「鬱金(うこん)」が採用されています。
俳句・川柳を楽しもう
造幣局では、桜の枝に飾る俳句と川柳を募集しています。
構内に投句箱が設置されていますので、俳句や川柳が思い浮かんだら投句してみましょう。
そのなかから特選・入選句が選らばれ、翌年には短冊になって桜樹に飾られます。
桜を眺めながらの一句、風流なひとときを楽しんでください。
去年の入選・特選句を少しご紹介します。
大阪府大阪市に在住の藤田千恵子さんの俳句。
同窓の喜寿の二人に花吹雪
同窓の喜寿の二人とは、ご夫婦でしょうか。それとも長年の友人同士のことでしょうか。
仲良く連れ添って桜の通り抜けに遊びにきて、二人いっしょに花吹雪を楽しむ風景が目に浮かんできます。
つづいて、大阪府堺市に在住の澤井敏治さんの川柳です。
通り抜け夕餉の手抜き考える
桜の通り抜けを楽しむと、たくさん歩きますし時間もかかります。
そうなると、夕食も簡単なもので済ませたくなるものです。
桜を眺めながらちょっと疲れたひとときに詠ったものでしょう。
ここちよい花見疲れが想像できます。
まとめ
大阪造幣局は、歴史ある日本有数の桜の名所です。
八重桜、しだれ桜など、美しい満開の桜が出迎えてくれます。
桜の並木をくぐり抜けながら、色とりどりの花びらや枝の造形を楽しむことができます。
敷地も広いので、歩きやすい格好でお出かけされることをおすすめします。
近くには屋台がありますので、ぜひ一度足を運んでみてください。
桜を眺めながら、俳句でも一句ひねって風流な日を過ごされてみてはいかがでしょうか。