くしゃみ、鼻水、目のかゆみ。とてもお仕事に手がつきませんよね。
春はどうしても、スギ花粉やヒノキ花粉が飛散します。
そうなると当然、つらい花粉症に悩まされる方が多くなります。
2017年現在の花粉の状況、気になりますよね。
いつごろが花粉のピークなのでしょうか。
効果的な対策をとるためには、花粉がこれからも増えるのかどうかを知っておくことが肝心です。
東京・名古屋・仙台・金沢
大阪・福岡・広島・高松
これら主要都市のピーク時期を見てみましょう。
それ以外の全国都道府県についても、全国的に去年と比べて今年のほうが花粉症がひどくなりそうな地域をご紹介します。
以上をふまえて、効果的な対策と、花粉症についての基礎知識を解説します。
目次
花粉症シーズンのスタートは2月の春一番
2017年の春一番は、2月17日に吹きました。
春一番は春の訪れを伝えてくれる南風ですが、花粉をどんどんとまき散らしてしまいます・・・。
スギやヒノキの花粉が飛散して、関東から九州、北陸、東日本、西日本と花粉のシーズンになります。
それではスギ・ヒノキ花粉のピーク予測を確認してみましょう。
東京・名古屋・仙台・金沢の4都市と、大阪・福岡・広島・高松の4都市をそれぞれ確認します。
東京・名古屋・仙台・金沢のスギ・ヒノキ花粉のピーク予測
東京・名古屋・仙台・金沢でのスギとヒノキ花粉のピーク予測は、次のとおりです。
スギ花粉
まずはスギ花粉からみてみましょう。
金沢と仙台は、3月中旬から下旬にかけて、ピークをむかえます。
東京と名古屋は、3月上旬から中旬がピークのようです。
ヒノキ花粉
次に、ヒノキ花粉を確認してみると、スギよりも時間的には後からピークがやってくるよう。
東京では4月上旬から中旬にかけてが、花粉飛散量のピークとなっています。
名古屋は4月中旬がピークのようです。
金沢と仙台では、ヒノキ花粉は比較的飛散量が少なく、はっきりとしたピークもないようです。
大阪・福岡・広島・高松のスギ・ヒノキ花粉のピーク予測
大阪・福岡・広島・高松のスギとヒノキ花粉のピーク予測は、このようになっています。
スギ花粉
まずはスギ花粉のピーク予測についてです。
福岡は2月下旬から3月上旬がピーク。
高松、広島、大阪は3月上旬から中旬がピークです。
ヒノキ花粉
続いて、ヒノキ花粉のピーク予測です。
福岡では、3月中旬から4月上旬にかけてピークをむかえます。
高松と大阪は3月下旬から4月中旬にかけて、広島は4月上旬から中旬にかけてピークをむかえます。
去年よりも今年の花粉症はきつい?
気になるのは、去年と比較して今年は花粉症がきつくなりそうかどうかです。
前シーズン(2016年春)よりも花粉の飛散量が多いか少ないかがポイントです。
次のマップで確認してみましょう。
マップをみると分かるとおり、赤いほど花粉の飛散量が去年より多く、青いほど少ないことを表しています。
つまり、九州・四国・近畿・東海地方など西日本は、去年よりも花粉がよく飛んでいますので、花粉症がつらくなる可能性があります。
北陸地方も、去年より若干多くなっています。
東日本のほうは、去年とくらべるとかなり少ない見込みで、去年よりはラクかもしれませんね。
関東甲信地方になると、やや少なめになっています。
北海道も少ない見込みで、東北地方は、非常に少ないと予測されています。
効果的な対策方法は?
花粉を体に花粉を侵入させないよう、外出時と家にいるときのそれぞれに対策をとりましょう。
外出時の服装
外出時には、マスクをすることで、鼻や口から花粉が侵入するのをかなり防ぐことができます。
花粉は目からも侵入しますので、メガネ、症状がひどければ専用ゴーグルをするのも効果的です。
また、外出から帰ったら、手や顔に付着した花粉を取り除くために、手洗い・洗顔をしましょう。のどにすでに付着してしまっている可能性がありますので、うがいも心がけてください。
家に帰ったら、上着に付いたほこりを外で払うようにしましょう。
外出時間を調整する
また、そもそも花粉が飛散しているときに外出しないのも対策になります。
雨が降った日の翌日、天気がよくて気温も高い日、空気が乾燥している日、強風が吹いている日は要注意です。
こういう日は、花粉が多く飛散する傾向があります。
なぜ雨の日の翌日がよくないのかといいますと、雨で空気中の花粉が地面に落とされ、それが次の日の風によってまとめて舞い上がるからです。
また、スギ花粉は、昼前後と日没後にたくさん飛散するといわれています。
こうした時間帯を避けるのも、対策のひとつです。
家でできる対策
家でできる対策としては、なるべく窓を開けないようにすることがひとつです。
また、外出から帰ると、外で花粉が服に付着してそのまま家に入ることになります。
ですので、外から家に花粉が持ち込まれてしまっています。
掃除や洗濯をして、清潔にすることが大切です。
また、洗濯物を外で干すと、花粉が洗濯物に付着します。
花粉が飛散しやすい午後には洗濯物を干さず、午前中や家のなかで干しましょう。
症状がひどい場合には
くしゃみや鼻水がひどい場合には、鼻炎薬などの市販の薬を飲むのもひとつの手段です。
あまりにも目がかゆい場合には、こすったりせず、花粉症専用の目薬をさしましょう。
症状がひどい場合には、病院で症状を抑える薬を処方してもらいましょう。
ただし、薬はアレルギー反応の症状をおさえているだけですので、根本的な治療ではありません。
日頃の食生活も見直しましょう。
栄養管理をしっかりすることで体調を整え、花粉に負けないよう健康を維持することが、何よりも大切です。
サプリメントで栄養を補助的に取り入れるのもおすすめです。
花粉の飛散量はどうやって決まる?
花粉の飛散量は、日照時間、気温によって変化します。
去年の7月から8月ごろに日照時間が多くて暖かい日が続くと、雄花が大量につくられますので今年春の花粉量は多くなります。夏は雄花が分化する季節だからです。
また、今年12月の気温が高ければ、花粉が飛散するのが早まります。
1月からの積算最高気温が、西日本では400から500℃、東日本では300から350℃に達すると花粉が飛び出し始めるといわれています。
考えるだけで鼻水が出そうですね。
花粉症になるメカニズムは?
花粉症のメカニズムは、花粉によるアレルギー反応です。
花粉がアレルゲン(アレルギー症状の原因物質)として体内に侵入することで、それを排除するためのアレルギー反応が起こります。
体から異物を除去するために、IgE抗体と呼ばれる物質が体内でつくられます。
しかし、IgE抗体が過剰につくられてしまうと、アレルギー反応もひどくなってしまいます。
こうして、ひどいくしゃみや鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、目の充血が起こるのです。
人によって、スギとヒノキで違いはある?
花粉症は、花粉が原因で起こるアレルギー反応のひとつですが、スギ花粉かヒノキ花粉かで症状の出やすさも違ってきます。
スギ花粉は30から40ミクロンの大きさで、出っ張りのある形をしています。
一方、ヒノキ花粉は少し小さめの25から35ミクロンの大きさで、形はやや星形です。
このように、おなじ花粉でも構造も大きさも違いますので、人によって、症状の出方も違ってきます。
スギでは花粉症の症状が出るけどヒノキでは出ない、あるいはその反対の場合もあります。
症状による見分け方
スギ花粉は、くしゃみが出やすくなるといわれています。
一方で、ヒノキ花粉は、目のかゆみが出やすくなるようです。
したがって、くしゃみがよく出る方はスギ花粉、よく目がかゆくなる方はヒノキ花粉に可能性があります。
時期による見分け方
さきほどピーク予測をみたとおり、スギのピークが先にきて、ヒノキのピークは後にきます。
ですので、春一番が吹いてすぐ花粉症になるとお感じの場合は、スギ花粉に反応してしまうと考えられます。もちろん、スギとヒノキの両方に反応してしまっている可能性もあります。
春一番が吹いてから、かなりの期間が経過しないと花粉症にならないとお感じの場合には、ヒノキに反応する体質の可能性があります。
田舎に行くと治る花粉症とは?
都会にいると花粉症に悩まされるのに、田舎に帰ったとたん、花粉症が治まるという経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
田舎のほうがむしろスギやヒノキが近くに生えているので、よけい花粉症がひどくなりそうなものですが、むしろ軽くなったという話を耳にします。
これは、花粉自体が花粉症の原因ではなく、大気の汚染が原因だと考えられています。
花粉に自動車や工場からの排煙・排気ガス由来の微粒子がとりこまれて、花粉といっしょに体に入ってしまうのです。
大気が汚染されていることも、花粉症をひどくさせる要因となってしまうのです。
まとめ
花粉症は毎年の悩みの種。上手に付き合っていくしかなさそうです。
いつごろピークがくるのか、自分がどの花粉に反応しやすいのかを理解しておくことが大切。
効果的な対策をとるよう心がけてくださいね。
子供の花粉症も増えていますので、子供を守るためにもさまざまな対策法を練っておきましょう。